「意訳」で差し戻しの被告黙秘、弁護側は無罪主張 仙台地裁
勤務先の社長への暴行に加担して死亡させ、金品を奪ったとして、強盗致死などの罪に問われた被告の差し戻し審の初公判が10日、仙台地裁(榊原敬裁判長)であった。被告は罪状認否で黙秘。弁護側は現場にはいたが、犯行には関わっていないとして無罪を主張した。 起訴されているのは、パキスタン国籍の建設会社元従業員のレフマン・アブダル被告(43)。被告をめぐっては、仙台高裁が「取り調べに限度を超えた意訳があった」と認定し、懲役23年とした地裁判決を破棄。審理を地裁に差し戻していた。弁護側はこの日、被告が黙秘した理由を「これまでの裁判で正確に供述が通訳されなかったから」と述べた。 起訴状などによると、被告は複数人と共謀し、2020年7月25~26日、宮城県柴田町の社長宅で、ビジネスバッグなど54点合計約28万8500円相当を奪い、テレビドアホンモニターを壊したなどとされる。この際、共謀者がインド国籍の社長シン・ラカウェンダラさん(当時45)の首を絞めて死亡させたとされる。 検察側は冒頭陳述で、被告は被害者のおいから被害者の殺害とバッグ強奪を依頼され、殺害は承諾しなかった一方、報酬欲しさにバッグの強奪を承諾し、モニターを外して壊したと指摘。「バッグを力ずくで奪う可能性を想定し、モニターを外したのは証拠隠滅のためで、共謀者と意思が通じ合っていた」とした。 弁護側は、被告は殺害の依頼を断った後、話し合いで解決するために社長宅に行ったと説明。被害者の首を絞め、金品を奪う共謀者を止めようとしたが、止められなかったと訴えた。事件後に被害者のおいから報酬を受け取ったことは認めた。
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