東京五輪で選手団先導も 義足モデルの防災士が挑戦語る講演会
「義足の防災士」として福岡県北九州市を拠点に活動する櫻たかこ=本名・茂木孝子=さん(62)が、自身の義足生活や防災について語る講演会が八幡東区であった。ファッションモデルやスポーツといった幅広い分野への挑戦や災害時の避難生活に関わる話に約70人が熱心に耳を傾けた。 櫻さんは、岡垣町在住。21歳の夏に駅のホームから転落し、右脚を膝上から切断した。その後、30年にわたり県庁職員として行政経験を積む傍ら、義足モデルとしても活動。2021年の東京五輪開会式では選手団を先導し、25年の大阪万博では大人用おむつをファッションに見立てたショーに出演するなど幅広い活動を展開する。 事故後は長年、義足を隠していたが、55歳になったのを機に、当時大学生だった長男がデザインした桜柄の義足を手にしたのをきっかけに、現在の名義で活動を始めた。 講演では義足になったことでの葛藤から、現在はゴルフや陸上に挑戦していることなどをユーモアたっぷりに語り、防災士としては女性や障害者の視点から「避難所での性被害は想像以上に多い」と述べ、2次被害に遭わないよう一人で行動しないことなど緊急時の心得を説いた。 最後は反発の大きいブレード(板バネ)と呼ばれる競技用義足を装着して縄跳びや揮毫(きごう)パフォーマンスを披露し会場を沸かせた。講演を終えた櫻さんは「私が活動することで励みになればいい。誰も取り残さない防災や社会づくりを目指していく」と語った。【橋本勝利】
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