知床事故被害者家族「気持ち的に許せない」 運航会社社長に実刑判決

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北海道・知床半島沖で2022年、遊覧船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没し、26人が死亡・行方不明となった事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社社長の桂田精一被告(62)に対し、釧路地裁は17日、求刑通り禁錮5年の実刑判決を言い渡した。判決後、被害者家族らが記者会見し、判決を評価する一方、複雑な心境を明らかにした。 事故で交際中の女性とともに亡くなった鈴木智也さん(当時22)の遺族は、「大事な息子とともに乗船していた彼女の2人を亡くし、2倍の悲しみを味わい、本当に苦しい4年間でした。今は2人仲良く幸せにいてくれることを願います」と打ち明けた。 桂田被告に対しては「本当に反省しているのか疑問に思う。あいまいなことばかりで何ひとつ心に響くものはなかった」と指摘。判決について「息子の思いを考えると結果は良かった」とする一方、「気持ち的に許すことはできません」と心境を語った。 事故は22年4月23日午後に発生。カズワンの乗客と乗員全員が死亡・行方不明となった。船には北海道、東京都、岐阜県、大阪府、兵庫県、香川県、福岡県、佐賀県など、全国各地から訪れた人が乗っていた。 公判では、事故当日の午後から波や風が強まる予報の中、カズワンが途中で引き返すと被告が認識していたか▽乗員乗客が死傷する事故が起きることを予見できたか、などが争点となった。 判決は、被告が参照した気象予報によっても、運航基準の範囲内で航行できるとは判断できなかった、と指摘。「出航前に船長(死亡)と協議して、途中で引き返す認識だった」とする被告の供述も「不合理で信用できない」と述べた。 その上で、事故の予見可能性について検討。事故原因となった船のハッチの破損による海水の流入は、通常の波の高さでは考えられない事態で、運航基準を超える気象条件で運航させれば乗客らが死傷する危険性があることは、運航管理者として予見できたと指摘。「ハッチの不具合を知らず、事故は予見できなかった」とする弁護側の主張を退けた。

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