逮捕され不起訴の16歳が衰弱死、母親「違法捜査」と国・県を提訴

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これらは、生前に受けた兵庫県警と神戸地検の違法な捜査や勾留の影響で発症した精神疾患に起因するとして、施設の運営法人の理事長を務める母親が17日、県と国を相手取り、約1億円の損害賠償を求める国家賠償請求訴訟を神戸地裁に起こした。 逮捕容疑は、昨年2月に施設で開かれたバレンタインのイベント中、30代の男性従業員と共謀し、重度の知的障害がある施設利用者のあごを複数回押さえつけたという内容だった。 女性従業員は容疑を否認し、施設利用者が他の利用者にかみつこうとしたため、あごに手を添えて止めただけだ、と署員に説明したとされる。 逮捕・勾留は計18日間に及び、弁護人以外の接見が禁じられた。弁護人が女性従業員に差し入れたノートには、取り調べの際に男性警察官から「本当はやったんだろう。正直に言え」「少年院に行きたいのか」などと言われ、恐怖を覚えたことなどが記されていたという。 翌4日に処分保留で釈放され、男性従業員とともに7月7日に不起訴処分となった。ただ、地検はこれまで理由の開示に応じていないという。 女性従業員の体重は逮捕前と比べて約10キロ減り、急性ストレス障害(ASD)や心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。その後も食事をとることが困難な状態が続き、治療を重ねたが、12月14日に低栄養状態で死亡した。 原告側は、女性従業員に証拠隠滅や逃亡の恐れはなく、16歳という年齢を踏まえても、逮捕や長期間の勾留は必要なく、違法だと指摘。取り調べにおいても、自白を強要したり、虚偽の事実を用いて誘導したりしたことが疑われると主張した。 また、逮捕前の捜査で署員が事情聴取したのは、30人以上のイベント参加者のうち1人で、証言内容は女性の死後、不正確だったことが確認された、とも指摘した。 死亡した女性従業員の母親は17日、神戸市内で会見し、「娘は変わり果て、笑顔も見せないまま命を落とした。裁判で真実を明らかにしたい。(捜査上の)過ちがあったならば、それを認め、正していただきたい」と悲痛な表情で訴えた。 代理人の佐々木正博弁護士は「国家権力が1人の少女の命を奪った事件。彼女はいつも通り、障害者の方の支援をしていただけだ」などと主張し、今後、捜査資料や取り調べ時の録音・録画データの開示などを求めていく意向を示した。

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