「復興の象徴」今は「負の遺産」 被災地の企業誘致 失敗の理由

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のどかな山里に囲まれて、むき出しのまま放置されたコンクリートの構造物。その上に、使われることのなかった鉄骨資材が横たわる。福島県の山間部にある川内村の田ノ入工業団地で、国の補助金を頼みに進出した企業が稼働することなく撤退した跡だ。 東京電力福島第1原発から約10~30キロにある村は2011年3月の原発事故の影響で全住民が避難後、翌12年1月にいち早く「帰村宣言」を出して「復興のフロントランナー」と呼ばれた。だが16年6月に避難指示が全面解除されて10年、国の交付金で整備した田ノ入で活用されているのは11区画中3区画のみ。国が進める産業復興の恩恵は村では見えにくい。 原発事故によって県沿岸部の基幹産業だった原子力関連分野は壊滅した。働く場を失った村民の新たな雇用創出などのため、企業の誘致や従業員らの居住地整備に取り組む方針を示したものだった。 中でも16年度から福島県の被災12市町村などに進出した企業に最大50億円を助成した「自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金」(自立補助金)は、25年9月末時点で計232件が採択され、約1402億円の予算を計上。2062人の地元雇用につながったとする。

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