使用済み紙おむつから吸水性樹脂を再生 住友精化が実証設備を稼働へ
使い終わった紙おむつから、吸水性樹脂(SAP)を取り出し、再び資源として使えるようにする取り組みを化学メーカーの住友精化(大阪市)が進めている。兵庫県姫路市の姫路工場内に実証設備をつくり、月内に動かし始める。再生したSAPの品質や安全性の検証などを今後進め、2030年度の販売開始をめざす。 SAPは、パルプとプラスチックとともに紙おむつを形づくる代表的な素材だ。自重の40~50倍程度の水を吸え、し尿を閉じ込める役割がある。 環境省の推計では、23年に216万トンだった使用済み紙おむつの排出量は、50年には264万4千トンに増加。国内の一般廃棄物の排出量に占める使用済み紙おむつの割合は5.5%程度から7.7~12.7%に高まるとみられている。 現在は大半が焼却されており、水分を多く含んで燃えにくいため、自治体によっては助燃剤を使い、コストをかけて処理しているという。 住友精化は、25年3月期の売上高1476億円の8割弱にあたる1155億円がSAPの事業からだった。姫路工場の20万トンを含め、世界で年52万トンのSAPの生産能力を持つ。その9割が紙おむつに使われており、22年に社内にプロジェクトチームを11人でつくってリサイクルの技術開発を始めた。 24年夏までにSAPの性能を落とさず、再生させる技術を実験室レベルでみつけた。工業規模でその手法を使っても、品質や安全性、コストなどを満たせるか確かめるために、環境省の補助金も受けて約9億円で姫路工場に実証設備をつくった。
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