ナフサ不足で「野菜作っても袋がない…」 夏野菜の出荷にも影
米イスラエルとイランの戦闘が続くペルシャ湾岸、緊張が続くガザ情勢、イスラエルと周辺国の摩擦など、激動の中東情勢を伝えます。 水分が豊富で夏バテ対策にもなるキュウリやトマトのおいしい季節になってきた。だが、そんな夏野菜の出荷にも米イランの戦闘長期化が影を落とす。政府はナフサの供給量に問題はなく、流通の目詰まりだと説明するが、野菜の包装に使うナフサ由来のビニール製品などの供給に制限がかかり、農家や資材販売現場には困惑が広がる。17日に米イランが戦闘終結で合意した14項目の覚書に署名したが、専門家は「戦闘が終結してもすぐに供給が回復するのは難しい。流通を促すための支援が必要だろう」と指摘する。 「流通の目詰まりというなら、早く解消して商品が買えるようにしてほしい」。5月下旬、農業資材を販売する福岡県糸島市の「JA糸島アグリ店舗」で、野菜の包装に使う「ボードン袋」を限度いっぱいの3袋購入した農家の男性(58)はため息をついた。男性によると、4月ごろからボードン袋の入手が難しくなってきていたといい、「トマトやキュウリの他、これからピーマンの収穫と販売も加わる。野菜を作っても入れる袋が無ければ意味がない」と肩を落とした。 JA糸島の担当者によると、ボードン袋やビニールハウス用のビニール、野菜の栽培で畑の表面を覆うマルチフィルムといったナフサ由来の資材のほとんどが在庫切れといい「4月に頼んだ分が秋以降に入ればいい状態。政府は十分なナフサの量を確保していると説明するが、実際は足りていない」と語る。 鈴木憲和農相は6月2日に開かれた記者会見でも「ナフサ由来の化学製品の供給は、国全体として年を越えて供給の継続が可能な状況だ」と説明し、引き続き供給不安の原因とする流通の目詰まりの解決に取り組んでいくことを強調した。
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