EU離脱で「裏切られた」 「いけにえ」の漁業権、英漁師の不満

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英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を決めた国民投票から23日で10年になった。移行期間を経て2020年12月31日に完全に離脱してからは5年半が経過した。世界に衝撃を与えた「世紀の選択」は、英国内外にどんな影響を及ぼしているのか。 ロンドンの東約110キロ、北海に面したケント州ラムズゲート。プレジャーボートや漁船が係留された波止場の前にパブやレストランが並ぶ港町だ。だが、のどかな雰囲気の陰で、漁師たちは不満を募らせている。 漁具が積まれた岸辺で、元漁師のジョン・ニコルズさん(74)はため息をついた。この地域で約40年にわたって漁業を営み、引退後は地元漁協の代表などを務めてきた。 ケント州の漁業は歴史的に、小型漁船で近海の白身魚や貝類を漁獲する形態が主流だ。英国が1973年に欧州共同体(EC、現EU)に加盟し、大陸欧州の大型漁船が英海域で操業できるようになると、打撃を受けた。こうした苦境はイングランドの他の漁業者も同様だった。 ブレグジットの国民投票にあたり、こうした漁業権の問題は「主権回復」の象徴と捉えられた。EU離脱派の「顔」だった保守党のジョンソン元首相らは「漁業水域を取り戻そう」と呼びかけた。期待した漁師たちは、英国全体で9割以上が離脱に投票した。 自身も離脱票を投じたニコルズさんは「私たち漁師にとってブレグジットは政治の問題ではなく、仕事と暮らしの問題。より良い未来…

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