野党「まず静かな環境を」注文 皇室典範改正審議「謙虚に」
政府が皇室典範改正案を閣議決定したことを受け、野党からは30日、今後の国会審議に向けて「静謐(せいひつ)な環境」をまず整えるよう、政府・与党に求める声が相次いだ。 「皇室典範だけは、与野党の対立や政局を離れ、静謐な環境のもとで議論することが事の性質上不可欠だ」。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団にそう強調した。 玉木氏は、衆院議員定数削減法案などの審議を強引に進める与党の姿勢を問題視しつつ、皇室典範は「間違っても党派対立の渦の中に入れるようなことがあってはならない」と主張。「与野党の立場を超えて、一人一人が皇室あるいは皇位継承に関わることを扱っているという謙虚な気持ちで法案審議に臨むことが必要だ」とし、政府・与党に「議論する場を丁寧に整える」よう求めた。 改正案の中身については、「与党の中でも、ぎりぎりまで考え方が一致していなかったことがオープンになるような内容だ」と論評した。皇族以外と結婚した女性皇族は皇族の身分を残した上で住民基本台帳法を適用するとした部分などについて「しっかり議論しなくてはならない。曖昧なところを明確にしなければいけない」と訴えた。 中道改革連合の笠浩史氏は、党の「安定的な皇位継承に関する検討本部」を7月1日にも開いて改正案への対応を協議すると説明した。併せて与党の国会対応に懸念を示し、「本当に静謐な環境の中で、典範改正という極めて重要な問題をしっかり議論できるのか、非常に疑問が残る」と語った。 公明党の谷合正明参院会長は、衆参正副議長から7月1日にも示される付帯決議案も踏まえて改正案への賛否を決めるとした。その上で、与党が衆院議員定数削減法案などの審議を「強行」している国会の現状は「不正常」であり、「静謐な環境をまず与党がしっかりとつくっていくことを強く求める」とした。 併せて旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする案について、養子本人の子孫の男系男子は皇位継承資格を有するという「立法府の総意」にない規定が盛り込まれたことなどを巡り「どう政府側が説明されるか、しっかりと見極めていく」とした。丁寧な審議に向けて「少数会派が入って議論できる特別委員会」を設置して審議すべきだとの認識も改めて示した。 立憲民主党の田名部匡代幹事長も、改正案について「『総意』とは本当にほど遠く、静謐な環境であるとは到底言えない」と強調した。【富美月、森口沙織】
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