「出生地主義」を制限するトランプ氏の大統領令は無効 米最高裁判決
米連邦最高裁は30日、米国で生まれた子どもにほぼ無条件で米国籍を与える「出生地主義」を大幅に制限しようとしたトランプ政権の大統領令を違憲で無効とする判決を言い渡した。トランプ大統領は一貫して出生地主義に反対の立場を取っており、2025年1月の2期目の就任初日に大統領令に署名していた。 最高裁判決は、親が不法滞在や一時滞在をしている場合も、米国で生まれた子どもは米国籍を得るとした。出生地主義を制限しようとしてきたトランプ氏にとっては、打撃となる。 南北戦争直後の1868年に批准された米国憲法の修正14条は「米国で生まれ」、かつ「米国の管轄権に服する」人については市民権があると定める。最高裁も1898年の判例で、外交官の子どもらごく一部の例外を除き、米国で生まれた子どもは米国籍を得るとしており、米国ではそれ以来、出生地主義が原則となっている。 これに対し、トランプ氏が署名した大統領令は親が米国市民か、永住権を持つ外国人でない限り、子どもに米国籍を認めない内容。署名直後から下級審が「違憲だ」と判断して差し止めてきたため、効力は発揮していない。 最高裁は今年4月にこの訴訟で弁論を開いた。トランプ政権側は出生地主義が不法移民の増加につながり、生まれてくる子どもに米国籍を得させる目的で妊娠中に米国を訪れる観光客もいると主張し、最高裁判例が言い渡された19世紀とは状況が異なるとの立場を取ったが、判事の多くは懐疑的だった。
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