解体着手の「船の体育館」 有志団体が中止求め仮処分申請 香川
香川県が解体工事に着手した丹下健三設計の旧香川県立体育館(船の体育館)について、建物の再生活用を求める有志団体「旧香川県立体育館再生委員会」(長田慶太委員長)は8日、県に建物本体の解体をしないよう求めて、高松地裁に仮処分申請書を送付したと発表した。
申請書は5日付で、近隣住民が申立人となった。体育館が優れた建築的価値を持つだけでなく、「歴史と記憶のよりどころとなり、地域特有の良好な景観として人々の歴史的、文化的環境を形作っている」として、県が大屋根や外壁、主要な構造部を取り壊さないよう求めている。
再生委側は既に、県が解体工事費などを支出することを差し止める住民訴訟を同地裁に提起し、建物の耐震性能の鑑定を求めるとともに、鑑定実施まで現状維持するよう証拠保全を申し立てている。ただ、鑑定の実施が実現しても7月以降になる見通しのため、できる限り建物の原型を保存するため仮処分申請に踏み切ったという。
池田豊人知事は8日の記者会見で仮処分申請について「私自身はまだ承知をしていない。旧県立体育館は文化的な価値に大きなものがあり、何とか保存できないかという強い声が今もあるということは認識している」と述べるにとどめた。【森田真潮、佐々木雅彦】
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